シーサイドブルー
「ふぅん。」

「興味ない、って顔してるね。」

「……。」


肯定も否定もできない。
興味がなければこんなところまでついては行かないだろうけれど、興味があると言えるほど、彼に何か強烈に惹きつけられているわけでもない。


「それで、どうするの今日は?」

「…どうしよう…かな。」


窓を開け、外を眺める。
昨日見た海は太陽の光を受けて輝いている。
昨日見せた表情とは真逆の、眩しすぎるくらいの光に目が眩む。


「…眩しい。」

「この部屋、海が綺麗に見えるだろ?
だからこの部屋にしたんだ…。」


いつの間にか隣に来て、そう言いながら海を眺める横顔を見つめる。
透けているからなのかは分からないけれど、なんだかやっぱり肌が白い気がする。


そんなことを考えていると、一つの疑問にぶち当たった。
そしてその疑問は、問うかを考えることもなく口を出た。


「ねぇ、訊いてもいい?」

「ん。いいよ?」

「…どうして、名前を呼んだの?」


昨日と同じ、問い。
でも意味が違うってことを、多分私の目から察してくれている。


彼はしばらく考えてから口を開いた。


「…呼んだのはもちろん俺だけど…。」


彼の視線は揺るがない。

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