海坊主
海里が帰ってきたのは、次の日のAM3:00。
「起きてたのか」
「寝れなかっただけ」
「つか、メールも電話もしてくれなかったな」
「用事もなかったし」
寂しかったら、って言われた。
そんなこといわれた状況で、連絡を取ったら、あたしが弱いみたいになる。
そんなのは、なんか嫌だった。
「……楽しめた?」
「おう!ハタチなりに、はしゃいだ」
ハタチ…20歳。
16歳のあたしには、遠い世界だ。
「なんか、飲む?」
「いや、大丈夫。俺、お酒強いから」
ふーん、なんて素っ気ない返事をしてみる。
「めぐは、お酒嫌い?」
「匂いが、嫌い」