海坊主


そう、あの時もあたしはまだ変わっていなかった。



「なぁ、めぐ」


いつか、こういう事聞かれるって思ってた。



「お前ん家、なんかあんの?」



あたしは、きっと答える義務がある。




「海里、あたしの話聞いても、あたしを軽蔑しない?」



「約束する」



あたしは、海里を信じた。


海里に約束を言わせたあたしは、きっと、海里を心から欲していたんだと思う。


海里色に染まった、あたしの感情。





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