海坊主
翌週、あたしは地元に来ていた。
もちろん、隣には海里。
黒に近い、あたしと同じくらいの色の髪になった海里。
髪の長さは、変わらず短髪。
「めぐのお母さん、どんな感じ?」
「あたしにはもったいない、優しい人」
「そっか」
「海里の親の話も、聞かせて」
「俺の?んー、親父は尊敬する。お袋は、人が良い。でも、強い女だよ」
駅から、家まで。
沢山、話した。
「お母さん」
丁度、外に出ていたお母さんを呼び止める。
「めぐ・・・?」
「うん。こっちは、」
「瀧海里ですッ!めぐと、愛流さんとお付き合いさせていただいてます」
「さぁ、狭いけど入って」
お母さんと、海里はすぐに打ち解けた。
夕飯までご馳走になって、泊まることにした。
「いい人だな。なんか、安心した」
怖がってる海里が、少し笑えた。