海坊主


海里が帰ってきて数週間。


10月が、終わろうとしている。



海里は、ちょっと早いけど会社に行ってる。

早く仕事を身に付けたいって、いっつも言ってる。



お母さんとも、時々連絡をとってる。


必ず、海里の事を聞くお母さん。

気に入ってくれたのかな。



しかし、あたしは心がむずむずしていた。


何か忘れてる気がする。


でも、何を忘れてるのかを忘れたる。



「めぐるちゃん、眉間」


今日も(イチャイチャするために)朱里さんと、来店。



「いや、何か忘れてるような気がして・・・」


「めぐるちゃんも、年だからね~」


「コラッ、和紀!」


「どーせ和紀さんの頭ん中は、朱里さんの事だけでしょ?」


「さっすが♪」


照れてる朱里さんも、見慣れたものだ。



それから、2人で(和紀さんが一方的に)イチャイチャしだした。



16時にあがったあたしは、ずっと考えていた。



忘れてる事・・・



和紀さん・・・



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