【企画】マイ ダーリン!
あたし、告白できる権利すら失った。
「海花、こっち来いよ」
「え?」
一目を避けながらあたし達がたどり着いたのは職員図書館。
前も、ここで2人きりになった。
甘い記憶しかない場所。
「聞いて」
「うん」
聞くよ。聞く。聞きたい。
――だから言って…。
「俺はお前が、海花が好きだ」
待ってたよ、その言葉。
聞きたかったの。ずっとずっと。
アナタの色っぽい声で。
――… 嬉しい。