甘くて切なくて、愛おしくて
ふうっとため息を付きながら椅子の背もたれにもたれかかる。
「でも助かったのもまた事実なの、ユウキ君熱があって、
それを伝えたら病院まで連れて行ってくれてたし」
「それはあんたのお願いだからでしょ?」
「まぁ仕事の後輩から頼まれたら断れないと思うけど」
そこまで言って気になった事が頭に浮かんだ。
「そういえば..佐野さん、沢城さんと何を話したんだろう?」
そうだ。
沢城さんが来て、佐野さんが話があるって言って..
それからのような気がする。
沢城さんがあたしを避けるようになったのは..