甘くて切なくて、愛おしくて
夜景の見えるレストランで豪華に食事、かぁ。
あたしは沢城さんのカレーがもう一度食べたいなぁ、なんて。
「その後どう?ユウキ君、だっけ?」
「あ、はい元気ですよ、生意気なのは相変わらずですし」
この前エントランスで遂に“オバサン”とか言われたの。まだ24なのに。
「男の子ってそうだよなぁ、でもきっと彼は加賀見さんの事が好きなのかもね」
「そう、なんですかね?」
今のどこでそんな風に思ったんだろう?
でもそう言われるのは素直に嬉しい。
そうだよ、と答えたのと同時に前菜が運ばれてきた。