甘くて切なくて、愛おしくて
逃げる事は当然出来なくて、仕方なく沢城さんの前に立った。
「..いつもこのくらいなのか?」
「今日は残業ないので..」
「ふーん..」
「......」
「......」
沈黙..
ってか何でこの電車に乗ってるのよ!!おかしいでしょ?他にも車両沢山あるのに!!ってかあたしも何でこの車両を選んで乗ってるのよ!
って自分で自分に突っ込んでどうするっ!!!
「おい」
「へ?」
呼ばれてゆっくり頭を上げると沢城さんがかなり怪しげな視線であたしを見つめている。
な、何か物凄く緊張するんですけど。
「お前、頭大丈夫か?」