甘くて切なくて、愛おしくて
煩くて、おかしな奴
最近知り合ったのは、かなり不思議な女だ。
「で、何でお前がここにいるんだよ」
教師という仕事は定時に帰れる普通の公務員とは少し違う。
そのため一人息子のユウキには少しばかり・・いやかなり寂しい思いをさせてきた。
もちろん、小一ですでに空気を読める子供は、今まで寂しいと口に出したことはない。
だからよけいに早めに帰りたいという気持ちになる。
今日もできる仕事をハイスピードで片づけ楽しみに待っているであろう我が家に帰ったのに。
俺の前には此処にはいるはずのない、女が申し訳なさそうな顔をして出迎えた。
「えっと・・とりあえずおかえりなさい・・?」
「いや、そうじゃなくて」
だから、何でお前がここにいるんだよ。