甘くて切なくて、愛おしくて



子供の笑顔を見れば疲れも吹っ飛ぶなんて..そんなバカな話は本当に存在するのだ。


実際、俺の全てはコイツからもらっているといっても過言ではない。



「ただいま、ユウキ」



笑顔でユウキを抱き上げると、嬉しそうに俺に抱きついてくる。口調も考えも、何処か大人びている面も多いからかもしれない、こいつのこういうところを見るとまだ子供なのだと安心する。




「聞いてよ、父さん!!こいつ、鍵失くしたんだって!!」


迷惑そうに、だけども何処か楽しそうに話をするユウキは簡潔にこいつがいる理由を説明した。


なるほどな、どうやらカレーを作れない上に物も失くしやすいらしい。


「ほんとバカだよね~」


「ちょっと、ユウキくん、大人に対してそんな言い方失礼じゃない?」



「ちかんされ放題の女に言われたくないよな」



「もうっ!ユウキ君までそんなこと言って!!」


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