100日愛 [短]
せっかくの時間を、そんなくだらないいざこざで潰したくはない。
薫と一緒に町を歩けないのには頭が痛いが、これしか方法はなかった。
今日は仕事休みで良かった。
あいつの昼飯ないしなぁ。
スーパーにはお馴染みの曲が流れる。
薫が作ってくれるそうだから、何がいいかずっと考えていた。
オムライスにしよう。
頭に浮かんだものの材料をカゴに入れてく。
慣れたもんだった。
薫が居なくなってからは、家族や彼女に任せていた家事というものをちゃんと自分でやるようになった。
洗濯なんて、やり口は簡単だが、仕事終わりの体にはよく響く。
料理なんて、高校の実習以来なもんだったから始めは焦りと緊張でいっぱいだった。
それでも約三ヶ月ほど経つ今は、オムライスだって作れるぐらいに成長した。
明日は仕事があって、また明後日は休み。
ドタバタのシフトをOKしてしまったことに後悔していたが、仕方ない。
明日の分の食材も必要だから、夾はスーパーをもう一回りすることにしたのだった。