音コイ
...とはいったもの
その日からの仕事は別な意味で大変。


「...綾萌。
一緒に食べて。」


「声聞かせて...?」


「もう帰る時間か?
明日も...ちゃんと来いよ?」


瀬納さんがやたらとくっついてきて
正直仕事がやりにくい...!!!


寂しいのかもしれないけど
私にも仕事があるから。


というか自分の仕事は?

こんな調子で大丈夫なの?



そう心配する私のことなど知らず
彼は毎日私に構う。


あーもう。

めんどくさい!


「瀬納さん!」


「!!...なに?」


私は怒っているのに
彼はすごく嬉しそうで。


うっ。
そんな嬉しそうな顔反則だからね!

だめだめ。


「自分の仕事してください!
仕事終わりの時間までは
私はいなくなりませんから。」


このせいで納入が遅れて
ファンの方々が悲しむなんて
私はかなり心苦しいんだから。


とは言わないけど
さっきの言葉だけで
瀬納さんも
少しはわかってくれたようで。


「じゃぁひまなとき仕事部屋来て。」



そう言って部屋に入ってくれた。






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