音コイ
「綾萌の声たくさん聴きたい
しんどくなったらやめていいから。
だめ?」


「だ、だめってわけじや...」


「じゃぁ嫌なの?」


「え、えっと...」


本の読み聞かせなんて
したくないとはっきり言いたいのに。

どうにも子犬の目に弱い私は
彼のうるうるした目に耐えられなくて。



「やります...」


こうやって思うがままに動いちゃう。


「!!!!
ありがとう!!」


「は、はい...」



なぜかものすごく嬉しそうに
私を揺さぶる瀬納さんを見ながら
(絶対犬は飼わないでおこう)
私はそう思うのだった...















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