八重歯のあの子
「だから、姉ちゃん。

 彼女じゃないって」

「菜々ちゃんと花ちゃん?」

「そう、違う」

「ガキのくせに男女で遊んじゃって・・・。

 せいぜい頑張って口説くんだね」

「うるせえ、姉ちゃんは黙ってろよ!」

「あっ、祐二。

 姉ちゃんにそういう態度は良くないな。

 お母さんに行っちゃうぞ」

「はいはい、すいませんでした」

祐二は不貞腐れてもう一度布団へ入る。

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