八重歯のあの子



「別にそんなんじゃない!」

ムキになっていった、私。

馬鹿か、私。


「いや、事実。

 そろそろ自覚すれば?」

えりは、携帯を出していじっている。

「な、何を?」



「そろそろ分かるさ。

 また莉奈が呼んでる。

 ちょい行って来る」

「・・・あ・・・」

私は放心していた。

< 32 / 157 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop