八重歯のあの子

体育祭


―7月―

制服も夏服になり半そでのYシャツと赤色のネクタイ。

チェックのスカートという格好。



いつものようにえりとお弁当を食べていた。


いつの間にか7月になっていた。

宮崎とはあんまり話す機会もなく、

私はただ体育祭が早く来ないかと願っているだけだった。


何も変わっていない、日常。

何も変わらない、一般人。

何も変わろうとしない、高校生。


ただ一つ変わった。

あの人を思う心がいっそう強まった。

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