八重歯のあの子
「暑い、暑すぎる」
私もそう言ってうちわで扇いでいた。
「お弁当、もういらない・・・」
私はあと半分も残っているお弁当箱をしめってスクバに入れた。
えりも同様にしまっていた。
その時、放送が鳴っていた。
【体育委員は、臨時委員会があるので1時20分に3年少人数に集まってください。
繰り返します。
体育委員は、臨時委員会があるので1時20分に3年少人数集まってください。
以上です】
「体育委員って、海景じゃない?」
えりは、歯を磨きながら言った。
「え、私?
あ、そうかも」
私は教室の時計を見た。
1:10.
私はとりあえず歯をみがいた。