八重歯のあの子

「そう怒んないで。

 いいでしょ?ちょっとぐらい。

 あっ、そうだ。

 駅前の美味しいお店で極上のパフェをおごってあげるわ」

私が口角を上げて笑うとえりはバッと顔を上げた。

「しょうがない、親友の恋を応援してあげましょう」

えりは足を組むのをやめて満面の笑み。

意外と単純。

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