八重歯のあの子


私たちは電車を降りた。


「・・・歩、どこ行くの?」

「ここ」

歩は水族館を指差した。

水族館だったんだ。

私が何の反応もしないから、

彼は嫌い?と聞いてくる。

「嫌いじゃない、好きだよ」

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