甘い声に恋しました。
「とはいえ、どこにいるんだ?」
勢いで学校を抜け出して、探しに来たものの当然すぐに見つかるはずもない。
そして、最悪な事に道に迷った。
本当にどこだここは。
――やっぱり今日はついてない。
やっぱり学校に戻ろうか。
志音くんは見つからないし、天に聞いた方がわかるだろうし。
それにもしかしたら、帰ってる途中に会うかもしれない。
「よし学校戻ろう!」
…で、どうやって帰ればいいんだ?
「…うぁー、志音くん助けて…」
私は来るはずの無い名前を呼んでその場にしゃがみこんだ。
するとその時。