この場所で。
「………ここ……どこ?」
目を開けると、白い天井と雅人の心配そうな顔が一番最初に目に入った。
「保健室。6時には閉めるらしいけど、まだゆっくりしててもいいって」
………私、飯島直樹と……一緒にいたはず……。
あいつは?
私が言いたいことに気づいてか、雅人が説明してくれた。
「浩司と美術室入ろうとしたら、お前を抱えた直樹が出てくるからびっくりした。
エリさんと夏奈子さんはお前んち行こうとしてたみたいだけど、お前が学校にいること教えて帰らせた」
「………そう……」
「直樹は……お前を俺に任せて帰ったけど、あいつとなんかあったの?
あまり言いたくないけど……
その首の」
反射的に首もとを押さえると、それを不審に思ったのか眉間にシワをよせて私の腕をつかんだ。
「……隠すな」
叱るような優しい口調で言った。