キミの隣
スルッとあたしの手を退けたさっくんは、まだ後ろにいるであろうお姉ちゃんのところに、駆け寄っていった。
―――――あたしを置いて
…だよね、……そーだよね…
所詮あたしは、彼にとってただの幼なじみで、好きな人を優先するよね…――
胸がぎゅっと痛くなって、泣きたくなる。
――――なんでお姉ちゃんなの?
って、叫びたくなる……―
――――ねぇ、さっくん
そのまま、あたしの存在が無いみたいに2人仲良く帰っていった。
さっくんの視線を感じた気がしたけど、きっと気のせい…。