Quiet man
だって彼は
今日、会ったばかりの男で・・
何を話すのもぶっきらぼうで・・
こんな事をする素振りも、
予感も感じさせなかったから。
「あの・・」
咄嗟の事でカナリ焦ったが
抵抗できなかったのは
耳元を擽った
彼の切な気な溜息のせい。
実際・・、
何秒抱き締められていただろう。
「明後日・・絶対来て。」
「え、・・うん。」
拍子抜けして力を抜いた
あたしの頭の上から
"チュッ"と音がした。
そして体はゆっくり・・自由になる。
「じゃ、ね。」
なー・・。
今の
"ギュッ"と"チュッ"は何やったん?
あたしは1人取り残された場所で
吹かれる風に
体に残る体温と余韻を感じてた・・。