Quiet man
次の返事の頃には二本目の

煙草に火を着けていた。




『泊まるつもりですか?』

『良いと云われれば』

『いや、そうじゃなくて。』




メール越しに慌ててる

彼女を思い浮かべると

相当可笑しかった。


だが、次の文字を読むにつれ

笑いは消える。



『実は私、

これでもバツイチなんですよ』



あんなに若いのに?

まだ20そこそこだろう。



『お子さんは?』

『いいえ』



このイイエと云う意味を考えた。

意味はいろいろ取れる。


実家にでも残してきたのか、

或いは

別れたダンナと共にいるのか。



彼は何を思ったか

車のエンジンを掛ける。


出来れば彼女がこれ以上

何か云う前に・・会わなくては。


なぜか神足は

そう思って車を飛ばしていた。

そして

信号待ちの時にまたメールが入る。






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