Quiet man
「・・ういーっス、アレッ?」


場所は変わって午後の

レコーディングスタジオ。


最後に入って来た彼だけでなく

周りの視線が

その1人の男に集中している。


後頭部とその服装で

誰か?と判別はできた。



「ゴ、ゴディさん、

今度は一体・・。」



気付いていないのは、

妙なムードをかもし出してる

張本人、

やはり神足本人のみらしい。


あれではまるで

やる気のない小学生だ。


イスに座り、

机に乗せた顔を壁に向け、

腕はブラリ、

ダラーんと真っ直ぐ落ちてる。



「・・落ち込んでる??」



参加のバンド連中は揃って

小さく頷いていた。


そんな彼の

ドヨ~ンとした後ろ首に向って

順番にお辞儀をし、

片手で拝んで行く者がいたり。

手を組んだ後、

十字を胸に斬ったり。


オマケにキーボードは

ダーン、ダダダーン、ダダ、

ダダ、ダダ、ダーン・・♪と

弾いてみたり、


トライアングルがチーンと

一回だけ鳴ったりと、

宗教ごちゃ混ぜの

葬式状態で悪ノリ全開なのに

神足のその姿は揺らぎもしない。





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