王子の魂 ―ワタシの想い―
リュウは少し考え深そうな顔をしてから、不安げに呟いた。
「もしかして・・・
幽体離脱・・・?」
幽体離脱・・・?
幽体離脱って・・・
あの、よくSFドラマに出てくる、人から人が出てくる・・・?
どういうことだろう?
私が不思議そうにしているとリュウが言った。
「実は、俺、物にも人にも触れないんだ・・・。」
「え・・・?」
リュウは黙って私の前に立った。
そして右手を差し出した。
握手・・・ってことだろうか?
私は左手を差し出し、リュウの右手を握った。
・・・はずだった。
「!?」
私の左手はリュウの手に触れることなく、空気を掴んだ。
もう一度同じ動作をしてみる。しかし、何度やってもリュウの手を掴むことはできなかった。
「ほら、な。」
リュウは今度は右手を壁に向かって放った。
リュウの右手は見事に肘のあたりまで壁に埋まってしまった。
「幽霊・・・、みたいだろ?」
私は何も言えなかった。
リュウが続けた。
「俺の体は意識不明で入院中、でも、今俺はここにいる。
ここにいる幽霊みたいな俺は俺の魂。
俺の体は病院、俺の魂は優子の部屋。
そう考えれば、『幽体離脱』以外ありえないだろ?」
「そんなことってあるのかな・・・?」
私は目の前の状況を理解できない間々、背の高いリュウを見上げた。
「俺も分からないけど・・・
そう考えないと、俺が一体なんなのか、本当に怖くなる。」
「そっか・・・、そうだよね・・・。」
ここにいるのは、あるのは、リュウの魂。
必死にそう思っても、私には理解不能だった。
「もしかして・・・
幽体離脱・・・?」
幽体離脱・・・?
幽体離脱って・・・
あの、よくSFドラマに出てくる、人から人が出てくる・・・?
どういうことだろう?
私が不思議そうにしているとリュウが言った。
「実は、俺、物にも人にも触れないんだ・・・。」
「え・・・?」
リュウは黙って私の前に立った。
そして右手を差し出した。
握手・・・ってことだろうか?
私は左手を差し出し、リュウの右手を握った。
・・・はずだった。
「!?」
私の左手はリュウの手に触れることなく、空気を掴んだ。
もう一度同じ動作をしてみる。しかし、何度やってもリュウの手を掴むことはできなかった。
「ほら、な。」
リュウは今度は右手を壁に向かって放った。
リュウの右手は見事に肘のあたりまで壁に埋まってしまった。
「幽霊・・・、みたいだろ?」
私は何も言えなかった。
リュウが続けた。
「俺の体は意識不明で入院中、でも、今俺はここにいる。
ここにいる幽霊みたいな俺は俺の魂。
俺の体は病院、俺の魂は優子の部屋。
そう考えれば、『幽体離脱』以外ありえないだろ?」
「そんなことってあるのかな・・・?」
私は目の前の状況を理解できない間々、背の高いリュウを見上げた。
「俺も分からないけど・・・
そう考えないと、俺が一体なんなのか、本当に怖くなる。」
「そっか・・・、そうだよね・・・。」
ここにいるのは、あるのは、リュウの魂。
必死にそう思っても、私には理解不能だった。