王子の魂 ―ワタシの想い―
「雅紀!」
声の主は雅紀のようだ。
私は雅紀のもとへ駆け寄った。
「あー、王子②が来たよ。」
後ろからそんな菜子の声がした。
雅紀は私の彼氏。1年生の時に知り合い、告白された。
アイドルヲタクの私に彼氏ができるなんて・・・
絶対に奇跡だと思う。
「今朝、迎えに行ってやれなくてごめんな。
部活の朝練でさ。」
「別にいいよっ!」
雅紀はテニス部だ。朝練をしてきたせいか、雅紀の額には汗が滲んでいる。
ちなみに私は帰宅部、部活に入ってしまうと「CROWN」に費やす時間が減ってしまうからだ。だから、もちろん琴美と菜子も帰宅部。
「あ、友達と話してた?ごめん。」
こちらを見つめる琴美と菜子に気づいたのか雅紀はそう言った。
私は2人にあまりこちらを見ないように目配せした。
「雑誌読んでたの?なんの雑誌?」
机の上にひろがっている雑誌を雅紀は見つけたようだ。しかし、内容までは見えないらしい。
私はその言葉にドキッとした。
「えーと、あー、ファッション誌。」
「へえ、女子ってホントにそういうの好きだよなあ。」
もちろん雅紀は私がリュウのことを大好きだってことを知っている。
でも・・・
さすがに彼氏に向かって
「朝から他の男にウットリしてた」
なんて言えない。
声の主は雅紀のようだ。
私は雅紀のもとへ駆け寄った。
「あー、王子②が来たよ。」
後ろからそんな菜子の声がした。
雅紀は私の彼氏。1年生の時に知り合い、告白された。
アイドルヲタクの私に彼氏ができるなんて・・・
絶対に奇跡だと思う。
「今朝、迎えに行ってやれなくてごめんな。
部活の朝練でさ。」
「別にいいよっ!」
雅紀はテニス部だ。朝練をしてきたせいか、雅紀の額には汗が滲んでいる。
ちなみに私は帰宅部、部活に入ってしまうと「CROWN」に費やす時間が減ってしまうからだ。だから、もちろん琴美と菜子も帰宅部。
「あ、友達と話してた?ごめん。」
こちらを見つめる琴美と菜子に気づいたのか雅紀はそう言った。
私は2人にあまりこちらを見ないように目配せした。
「雑誌読んでたの?なんの雑誌?」
机の上にひろがっている雑誌を雅紀は見つけたようだ。しかし、内容までは見えないらしい。
私はその言葉にドキッとした。
「えーと、あー、ファッション誌。」
「へえ、女子ってホントにそういうの好きだよなあ。」
もちろん雅紀は私がリュウのことを大好きだってことを知っている。
でも・・・
さすがに彼氏に向かって
「朝から他の男にウットリしてた」
なんて言えない。