王子の魂 ―ワタシの想い―
「じゃ、俺教室行くわ。じゃあな。」
「うん。バイバイ。」

雅紀は違うクラスだ。私は雅紀を見送ると琴美たちのところへ戻った。

「いいなぁ~、なんで優子にはできて私にはできないんだろ~?」
「リュウ一筋だと思ってたのに、ウワキ者っ!」

2人はワザとらしく私に向かってそう言った。

「やっぱりさぁ~、雅紀くんって優子の好みの顔だよね。」
「だよね、肌白くってさ、リュウみたいに女の子みたいでカワイイもんね~」

2人はニヤニヤしながらそう言った。

「もう~、やめてよっ」

たしかに雅紀も中性的な顔をそている。肌が白くて目がパッチリしてて、私よりもカワイイ。
でも別に顔目当てで付き合っている訳じゃないんだけど・・・。

私たちがそんなこんなで朝の時間を過ごしていると、教室のドアがガラッと音をたてて開いた。
担任が来たようだ。

「ヤバッ」

琴美は急いで雑誌を隠し、菜子と私は自分の席に着いた。

「起立、礼。」
「おはようございまーす。」

そうして午前の授業が始まった。
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