無口男子と真面目女子の秘密!?
体育祭後
まだ眼帯に慣れなかった私は、皆が帰ってからも少し保健室に残っていた。
「ねえ翔さん」
私が呼ぶと、
「ん?」
と少しこっちに体を向けてくれる。
翔さんは私のために一緒に保健室に残ってくれて…。
そんな優しい所とか、
今時珍しい染めてない真っ黒の髪とか、
高すぎず低すぎず、聴きやすい落ち着いた声とか、
よく見せてくれる優しい微笑みとか、
たまにしか拝めないにかっとした笑い方とか…。
色んなところにドキドキしてる自分がいることを知った。
私はまだ、この気持ちの正体を知らずに過ごしている。
いつか、知ることができるのだろうか…?