無口男子と真面目女子の秘密!?
「僕は、別に来たくて来てる訳じゃないし。
父さんからお願い…いや、強制的に命令されて来たから。
理由なんて知らない」
藍斗君が飲んでいた100%オレンジジュースが底をつき、ジュルルと不快な音をたてる。
「あ、オレンジジュースおかわり」
そして、自分たちが座っている席の前を通りかかった店員さんに注文する。
「あ、はい。かしこまりましたー」
いつもなら可愛いと思えるだろう店の制服も、店員さんの営業スマイルも、今は私を苛立たせる道具でしかない。
「で、どうする?
とりあえず会ってみない?」
藍斗君の爽やかな笑顔も、その裏にあるだろう黒い感情も。
イライラする。
私の"両親"は私に何を要求するの?
今さら何なの。