無口男子と真面目女子の秘密!?

「…少し、考えさせてください」

爽やかな笑みが消え去り、無表情になる。

「そう、じゃあ1週間ね」

見るからに苛立っているのだろう。

チッと舌打ちをした後、新しくきたオレンジジュースを飲み干し、席をたつ。

「1週間の2時。ここで」

伝票を持ち金額を確認する。

「私が払いますよ」

「いくら弟でも、それはなし。
これは男の仕事」

ここ、うちの系列だからゆっくりしていってね。

そう付け足して、足早に去っていった。

流石お金持ち。
仕草が紳士だ。

ほんの少しだけ、見とれていた。
< 198 / 232 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop