無口男子と真面目女子の秘密!?

「へー…そうなんだー…。

へー…、へ…へぇっ!?胡桃澤財閥のご令嬢!?」

どうやら戻ってきたようだ。

髪を振り乱して焦っている。
私の事なのに…。

「で、えっ?胡桃は、胡桃澤財閥のご令嬢なの?」

「そうみたい」

真千ちゃんは手をあごにあて、何やらブツブツと呟きながら何かを考えているようだ。

時々、「あり得ない」とか、「名字が…」とか色々呟いている事から、現状を理解しようと必死らしい。

少し待ってあげようか。


あー…空が綺麗だ…
「ちょちょっ!
本当に胡桃澤財閥なの!?」

「だからそうだってばー」

あー…空が綺麗だなーって言いたかったのに遮られてしまった。

せっかく待ってあげようと思っていたのに、イラつく。
< 204 / 232 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop