無口男子と真面目女子の秘密!?
「あれー、酒がないー…」
しばらくして部屋から出てきた途端に、そんな事をぼやく。
「明るい内からお酒はいけないんですー」
紅茶をテーブルにおきながら蘭輝さんを見た。
蘭輝さんはパステルな色合いの水色の生地に可愛いお花がプリントされているTシャツに、デニムのショートパンツを来ていた。
紛れもない、"私の"洋服だ。
しかも今から着ようと思っていた部屋着。
「…自分のお洋服は、どこにやったのですか?」
私の口から出たのは、不機嫌な声。
多分、顔も相当な不機嫌顔なのだろう。
「…全部、売っぱらっちゃって…」
蘭輝さんは気まずそうに言った。