もしもわたしが許されるのならば
「義兄さんに感謝してよね。あの日のことを話したら、すごい剣幕で怒ってきたんだから。本当に結惟さんのことが好きなんだよ」
「そんな……」
調君がわたしのために……
「ああ、もう、泣かないでよ。また義兄さんに怒られちゃう」
「ごめん、氷雨ちゃんも調君のこと好きなのに……」
「謝らないでよ。もともと、義兄さんには結惟さんしかいなかったんだから。悔しいけど認めるしかないじゃない」
「ありがとう……」
「口煩い小姑にはなるけど、可愛い『妹』なんて期待しないでよ」
そう言って、涙を少し浮かべながら笑った氷雨ちゃんの顔を、わたしは一生忘れない。
「そんな……」
調君がわたしのために……
「ああ、もう、泣かないでよ。また義兄さんに怒られちゃう」
「ごめん、氷雨ちゃんも調君のこと好きなのに……」
「謝らないでよ。もともと、義兄さんには結惟さんしかいなかったんだから。悔しいけど認めるしかないじゃない」
「ありがとう……」
「口煩い小姑にはなるけど、可愛い『妹』なんて期待しないでよ」
そう言って、涙を少し浮かべながら笑った氷雨ちゃんの顔を、わたしは一生忘れない。