もしもわたしが許されるのならば
「やっぱり、いっぱいいるね」

流石、入学式なだけあって、人が大勢いる。

お母さんが感嘆するのも無理はない。

でも、人がたくさんいても、わたしの中学出身の人は誰もいない。

それも、そのはず。

周りに知り合いが誰もいないだろうことを計算に入れて、この学校を選んだのだから。

わたしの過去から逃れるために……

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