キオクノカケラ
第3章
「ん……」
カーテン越しから差し込む日の光に目を細めて、上体を起こす。
もう朝、か……。
まだ眠気が完全に飛んでいない頭で、視界がぼやけたまま
ベッドの頭のほうへ手を伸ばす。
………あれ?
時計がない…。
いつもあるはずの時計に触れない。
その前に、時計が乗っているはずの台自体がない。
あれー…?
だんだんはっきりしてくる視界に目を凝らすと、
………部屋が違う。
そもそも、ベッドの横に窓なんてなかった!!!
ようやく覚めた頭で、昨日のことを思い出してみる。
えっと…昨日は確か、洗濯して、掃除して、昼食つくって、倉庫の片付けをして、洗い物の途中で買い物に行って……、
そう、その時に………。
「朝から何を考えているのかな、詩織?」
「ゆっ、結城くん!!」
俯いた顔を上げると
そこには綺麗に整った顔が視界に広がっていた。
息づかいが聞こえるほどにまで近づいた顔は
とても17歳とは思えないほど色っぽくて、
私の心臓はどきんと跳ね上がった。
「やあ、おはよう」
「お、おはよう…ございます、です」
動揺したせいで、とんちんかんなことを口走る私に、
彼はくすりと笑った。
「うん、おはよう」
「章が朝食を作って待ってるんだ。行こう」
「う、うん!」
そう言って片目をつぶる彼に、また心臓が跳ね上がった。
あれ…
でもなんで、こんなにうるさいんだろう。
私の心臓ってば。
カーテン越しから差し込む日の光に目を細めて、上体を起こす。
もう朝、か……。
まだ眠気が完全に飛んでいない頭で、視界がぼやけたまま
ベッドの頭のほうへ手を伸ばす。
………あれ?
時計がない…。
いつもあるはずの時計に触れない。
その前に、時計が乗っているはずの台自体がない。
あれー…?
だんだんはっきりしてくる視界に目を凝らすと、
………部屋が違う。
そもそも、ベッドの横に窓なんてなかった!!!
ようやく覚めた頭で、昨日のことを思い出してみる。
えっと…昨日は確か、洗濯して、掃除して、昼食つくって、倉庫の片付けをして、洗い物の途中で買い物に行って……、
そう、その時に………。
「朝から何を考えているのかな、詩織?」
「ゆっ、結城くん!!」
俯いた顔を上げると
そこには綺麗に整った顔が視界に広がっていた。
息づかいが聞こえるほどにまで近づいた顔は
とても17歳とは思えないほど色っぽくて、
私の心臓はどきんと跳ね上がった。
「やあ、おはよう」
「お、おはよう…ございます、です」
動揺したせいで、とんちんかんなことを口走る私に、
彼はくすりと笑った。
「うん、おはよう」
「章が朝食を作って待ってるんだ。行こう」
「う、うん!」
そう言って片目をつぶる彼に、また心臓が跳ね上がった。
あれ…
でもなんで、こんなにうるさいんだろう。
私の心臓ってば。