リナリア
出会い
私はお花が大好きだ。
一つ一つちゃんと意味を持っていて。
『リナリア』
花言葉は“私の恋に気付いて”。
凛と可憐に咲く小さな命。
私にも恋をすることが出来るだろうか。
私の恋に気付いて、と何かを求めるような恋が。
――――キリトリセン――――
「くーちゃぁーんっ!ヤバいよぉ!」
「何が、どうした。そしてヤバいのは、お前の脳みそだ。」
興奮気味の私にクールな対応をして私の興奮の気持ちを抑えようとする彼女は、白里海月。
くらげ、の“く”を取ってくーちゃん。とても可愛らしい女の子だ。
「ほら見てっ!桜満開っ」
腕を大きく広げて、全身で凄いよ、と表現する。
くーちゃんは何も言わず、溜め息を吐いて私の横を通り過ぎた。