あかね空〜私と先輩〜(短編)
「…っだから、私、負けません。今はダメかもしれないけど…でもいつか部長に『あの時振って後悔したな』って思ってもらえるような素敵な女の子になります!!」


言いながら涙が零れました。


あかね色に照らされ、私の頬をつたう涙もキラッと光ります。


「無理してない、梓ちゃん?本当に大丈夫??」


「大丈夫。大丈夫。この涙はキモチを伝えられた、うれしい涙です!」


「……そっか…。」


「じゃ、部長、今日はありがとうございました。もう帰ります。
本当にいろいろアドバイスありがとうございました!!」



私はそう言って教室を出ました。


相変わらず涙は止まりません。


けれど心はぽかぽかと暖かく、日だまりのようでした。





あかね空は

甘くて、すっぱくて、ほろ苦い

恋の色





いつか部長に好きになってもらえるまで、がんばりますっっ!!
< 22 / 25 >

この作品をシェア

pagetop