照れ隠し。
たったおかず一個にこの倍どころではない交換品。
どうしてくれよう、この複雑な気持ち。
「ほんとにいいの?」
「いいのいいの、俺甘いもの食べれないし」
本当に日野君は優しい人だ。
でも、時々何を考えているのか分からない時がある。
「前川さんはメロンパンが好きって聞いたからさっ!」
「え、誰に…」
「秘密」
意外と秘密主義者だし。
「新ぁーあたしにはなんかないの?」
「あぁ、マリアーナにはねコレ!」
「は?!何これっ!」
「んぁ、なんか廊下でマリアーナに渡してくれって」
「こんっなもんいらねぇーわボケっ!
つーか、マリアーナって呼ぶなっ!!」
「俺には負けるけどー
結構イケメンでマリアーナのタイプっぽかったけどなぁ」
「…そ、それを早く言えっバカっ!
ちょっと行ってくるぅぅうーっ!!」