“俺の女”






…………………‥‥





バタンッ




「ふ〜‥
緊張した‥」




「今日はありがとね。
来てくれて」



「ああ」





あの後
色んな話をした



お父さんはヒロさんに
"娘を頼むよ"って
肩に手を置いて言った





まるで結婚でも
するんじゃないかって
くらいな雰囲気だったな






あたしたちは家を出て
車の中で少し話をした






「あかりの両親
いい人だな。」




「そう?
ヒロさんだからだよ。
初めて彼氏を紹介したし
どうなるのかと
ハラハラしてたけど
両親ともヒロさんのこと
気に入ってたみたいで
よかったよ。」





「そうか‥」




「こんなんだったら
早くから言っとけば
よかったなぁ〜」



「だな。」




「でしょ。」








ほんとによかった。




最初から怖くて
逃げてばっかりだったから
今が信じれなくて‥





親のあの笑顔が
ほんとに嬉しい





今日は
ヒロさんとの交際を
認めてくれた
大切な日だね。






「俺‥
本気だぞ。」



「え‥?」




「あかりと ずっと
一緒にいたいから。」





「ヒロさん‥」





真剣な表情で
真っ直ぐ見ている
その瞳は嘘じゃなかった





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