“俺の女”





「ねぇ礼。
これでいいの?」



「‥へ?!」



「このまま
泣き寝入りでいいの?」




「それは…‥」



「よくないよ!!
あたしが許さない!!」



「あ、あかり…?!」



「ちょっと待ってて。」





あたしは無性に腹がたった


礼をここまで悲しませといて




大事な友達を…



勇くんとその女
まってなさい!!!





あたしは携帯を出し
ヒロさんに電話した





<もしもし?>



「もしもし。今どこ?」




<今‥?
今はちょっと…>



「女のとこ?
勇くんのもう一人の
女のとこでしょ!?」




<あかり‥お前‥
怒ってんの?>



「別に。 ちょっと話が
あるから
今から会いたいんだけど。
勇くんとその女に。」





<あぁ…
ちょっと待って。>




ヒロさんにまで
きつい言い方になってしまう




ヒロさんは
あたしが怒ってるのが
珍しいのか
驚いている様子だ





でも今はしょうがない



怒りはアップしていく一方。





なにやら話をしているのが
受話器の向こうから
聞こえる




早くしてよ!!




うっとうしいな…




どうやらあたし
性格が変わってしまったみたい





< 154 / 421 >

この作品をシェア

pagetop