“俺の女”
「じゃぁなんでよ…
なんで
こうなるの…?」
「今頃なんだよって‥
勝手に俺のこと捨てといて
正直ウザかったよ。
だけどな‥
内心、嬉しかったんだよ。
付き合ってた頃
本気で好きだったから
礼と会うまで
未練タラタラで…
だからビックリしたけど
俺に頼ってくれてるって
すげぇ嬉しかった。」
「なによ‥それ‥」
「礼のこと本気で好きだ。
会えたことすげぇ感謝
してるよ。
付き合えて幸せだった。
だけど、こいつは
俺の子供に間違いないんだ‥
こいつの父親は俺しか
できない…
こいつらを俺が
幸せにしなきゃって
心から思えたんだ。
だから…」
「もういいよ!!!
聞きたくないっ…!!
あたしだって
分かってるよ…
勇が悩んで出した結論
なんでしょ?
子供には敵わないよね‥
いつまでも
グチグチ言うつもりもないし
これ以上何も言わない。
だけど、あたしの前で
他の幸せ語らないで‥!!
遠くに行くなら
早く行ってよ…
きちんと諦めついたから。
じゃあ、さようなら。」
「「礼!!!」」
礼は走って出て行った
「あたし行ってくる!!」
後を追う足を止め
あたしは一言
勇くんたちに言った
「あの!!
礼に謝るのやめて下さい。
それと
今後、礼と会うのも
やめてください…!!」
「おい‥あか‥」
「ヒロさんは黙ってて!!
礼の友達代表として
言わせてもらいますけど
ほんと最低ですね…
礼を裏切ってまで
父親を選んだんだから
礼の分まで
幸せにならなきゃ
あたしが許しませんから!!
じゃあ‥
もう会うことは
ないと思いますけど
お幸せに。
さようなら。」