“俺の女”




あたしたちは
颯爽と駐車場まで向かう


もちろん向かう途中
真奈からの質問は
止まらない


「ねぇさっきの男さぁ
何ぃ〜? あかりのこと
好きなのぉ??
まじヤバくないそれ?!!」

「う‥ん‥
どうなのかなぁ〜‥」


真奈は空気も読まず
なぜかテンションが上がってる


ヒロさんと健二郎くんは
無表情で
これを聞いてるのか
聞いてないのか分からない

っていうか
健二郎止めてよ真奈を‥!!


気まずいあたしに
気付かない真奈は
次々聞いてくる



「てか、さっきの子
ヒロくんに挑発してたよねぇ?
なんでなんで?」


なんでって聞かれても
なんて言えばいいのか‥


本人ですら
頭ゴチャゴチャなのに


「何もないから!!
真奈は気にしないで?!」

「気になるじゃ〜ん!!
全く知らなかったし、
あの雰囲気は
ただものじゃなかったね。
ヒロくんから奪うとか
言われちゃってんの??」


真奈のバカ〜‥!!!!!!


それを言うなぁ〜!!!


「もう、いいから‥!!
今はこの話やめよーよ。」

「え〜?! あ‥ぁあ〜!!!
そっか‥ 分かった。」



やっと空気を読めたのか
真奈はヒロさんの顔を見て
話をやめた


あたしはため息をつき
ヒロさんの後を付いて歩く

真奈は何やら
健二郎くんに怒られてるようだ
真奈は"だって‥"って
苦笑いを浮かべてた


まぁあの現場を見たら
誰だって気になるよね



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