“俺の女”




そして
次の二人の行動に
あたしは再び
目を疑った




「あ‥」

「え‥」



夏美ちゃんから
ヒロさんに近づき
二人はキスをした



「は‥?
意味分かんねぇ‥」


「………」



もう見てはおれず
あたしは溢れる涙を
手でおさえて
後ろを振り替えり
走った



「ち‥ちょっと待って!!」


そう言って
あたしの腕を力強く握り
止めた恵太くん



「や‥めて‥
見たくないから…」



嫌だ

嫌だ

嫌だ



こんなの嘘だ


ヒロさんと夏美ちゃんが
キスするなんて‥


どうして

ヒロさん‥?


あたしを嫌いになったの?


信じてたのに
必ずヒロさんはあたしを
迎えにくるって
信じてたのに



こんなの信じたくないよ―‥



一体どうなってるのか
わからない


あたしは‥
どうすればいい‥?



「俺、行ってくる。
あかりさんも来い」


「え‥‥」



強く握られた手を
そのまま引っ張られ
二人の方へと
歩いていく



「恵太くん‥?!」


「‥ふざけんなよ
まじで‥」



恵太くんは顔色を変えて
ズカズカと歩いてる



いやだ…


行きたくない‥!!!





< 220 / 421 >

この作品をシェア

pagetop