“俺の女”
次の日はバイトで
久々の日曜日に出勤したあたしは
ヘトヘトだった
「おばさん、大丈夫??」
休憩中
椅子に座って疲れきってる
あたしに声を掛けてきたのは
恵太くんだった
「おばさんって…
はぁ〜‥まぁでも
体力的にはおばさんだわ」
「ハハ‥なんだそれ。
元気ないね?」
「う〜ん‥まぁね。
今日忙し過ぎだよ」
「確かに‥」
恵太くんは
普通の友達‥になった
あのことには全く触れない
あたしも忘れちゃうくらい
仲良しの友達にみたいに
絡んでる
「恵太くんも休憩?」
「うん、そう。
‥彼氏と上手く
いってねぇの?」
「へ?!」
「いや‥元気ねぇし
バイトの疲れからじゃ
ないっしょ」
「………」
別に上手くいってないわけじゃない
ヒロさんとは
昨日もちゃんと連絡したよ
ただあたしの頭の中は
理乃だけが浮かんでた
だけど恵太くんには
こんなこと言えるわけもなく
あたしは黙る
「‥まぁ〜…何があったか
知らねぇけど
あの男なら心配ねぇよ。
俺が認めた男だからな♪
あかりさんは信じて
付いて行けばいいの!!」
恵太くんは最近
こうやってあたしとヒロさんを
応援するんだ
恵太くんは変わった‥
すごく大人に見えるよ