“俺の女”
「またか…‥」
「まただね…‥」
あたしと礼は
黒板を見て呟いた
なぜならば
今年も文化祭の季節が
やってきて
その役割分担が
去年と同じだからだ
3年生になっても
礼とは同じクラスで
相変わらず
避けるものは避けてきた
まぁ舞台に上がって
目立つのだけは
絶対に避けたい二人は
これでいいのだろう
‥と納得した。
文化祭の準備が
徐々に始まる中
進学の生徒は勉強が第一で
賑やかムードは控えめだった
そう、礼もね
…だから!!!
「‥つまんない」
放課後に
展示は何をやるかの会議で
一人だけ暇なのであった―‥
「おい!!お前も何か
案を出せ!!」
と、担任に叱られるが
礼がいないと力が出なく
お構い無しのあたしは
ひたすらボーッとし続けた
案って言われても
去年だって結局
先生が決めたんだし
今年も先生が決めちゃえば
いいのに…
一応は頭で考えてみる
会議も終わり
教室で勉強をしている礼を
呼びに行った
「礼!! かえ…‥」
勢いよく教室に入り
礼を見つけ、呼ぶが
その隣の席に
礼にベッタリとくっつく
男の姿があり
あたしの言葉は詰まった