“俺の女”





「あかり、呼んでるよ
友達が」



そう言って礼は
廊下を指差した



また?


次は何よ〜‥



あれから毎日毎日毎日‥
休憩時間や昼食、放課後と
必ず現れる人物


廊下で満面の笑みを浮かべる男



「川島くん‥」


「今なにしてんの?」


お決まりのセリフ


「展示の案を考えてたの‥
あのね‥?あたし
そんなに暇じゃないんだ
休憩になると毎回来るの
やめてよ」


「なんで?友達なんだから
いいじゃん」


これもお決まりのセリフ



「友達だからって‥
あぁもう‥とにかく今は
ちょっと忙しいから
またね!!」


「分かった。じゃあ放課後♪」



放課後もか‥


あのテンションに
付き合うの疲れるよ


ストレスが溜まる



「だから言ったのに。
友達になったら
こうなるの分かりきってる
ことじゃん」


ブった斬る礼の言葉が
なんだか痛い―‥




「そんなこと言わないでさ‥
礼も助けてよ〜!!
川島くんが来たら
礼も一緒にきて?あたし一人じゃ
もう限界だよ」



「自分が蒔いた種じゃん‥
あたしは知らないよ」



「ちょっと〜‥!!!」



とか言いつつも
礼は必ず、あたしと川島くんを
二人きりにはさせない


廊下で話すのも
礼はガン見だ


ヒロさんに任されてるだけあって
礼は強い!!




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