“俺の女”

｢ヒロは変わんないね‥
昔もこうだった。
終わったことに次はないって
まさか、あたしに
言われるとは‥ね｣



｢変わらねぇよ俺は。
今はあかりしか
考えてやれない。
あかりの為にも
もう止めてくれ‥頼む｣



頭を下げるヒロさん
それを見て理乃さんは
悔しそうにこう言った



｢頼まないでよ―…
あたしからヒロを
離さないで!!!
…お願い‥邪魔したりしないから
これ以上好きにならないから
ここに居させて…
一人は嫌なの、寂しいのは
嫌なの‥!!
ヒロを見れるだけで
幸せなんだ
同じ場所にいれるだけで
幸せなのよ｣


｢理乃!!!｣


｢嫌!! 絶対に嫌!!｣


｢頼むから‥帰ってくれ。｣

｢嫌よ…帰らない!!
どうして？どうして
あたしが傍にいたら
ダメなの？
あかりちゃんが不安になるから？
それとも、あたしが
二人を壊すから？｣




何を言っても
下がらない理乃さんの様子に
あたしはやっと口を開いた



｢あたしは不安にならない。
だけど、理乃さんが
ヒロさんを好きでいる以上
それは理乃さんの
ためにも止めた方がいい。
あたしはヒロさんを
離したりしないから…
あたしもヒロさんが
大好きだから!!｣