“俺の女”





プルッ‥プルルルル‥プルルルル



長いことコールしても出ない


部屋に携帯はないみたいだし
持って出ている




その時ふと頭に浮かんだ




もしかして理乃さん?



‥なわけないよね



だいたい
何があってこの状況になるんだよ



考えすぎ考えすぎ!!!




………………‥。。。




それから10分20分と
時間ばかりが過ぎていき
ヒロさんは帰ってこない



電話も出ないし



探しに行こうかな‥



今度はちゃんと
コートを羽織り外に出る



ヒロさんのジャンパーも持って





エレベーターの前のツリーが
綺麗で、その向こうの
景色に目をやる



いつかヒロさんと見た
夜景みたいに素敵
クリスマスの鮮やかな
飾り付けがキラキラしてて
一瞬この時間を忘れてしまう



今年のクリスマス



ヒロさんと一緒だ―‥



なんてボンヤリ思ってた時
またまた騒がしい音と
人のざわめきが聞こえてきた



また‥


すると救急車の音が聞こえ
近くで止まった

廊下の大きな窓から下を見ると
その救急車はマンションの
入り口で停車していたのが分かった




あたしは走った
階段で一気に三階まで―‥






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